温泉を療養に利用しているのは日本だけではありません。
ヨーロッパでも古くから温泉を病気療養や体力増進に活用してきました。たとえばドイツには温泉を利用した立派な保養・療養施設があり、温泉療養が医療として認められています。
現在、ドイツで医療保険が適用され、医療に用いられている温泉の泉質は4つあります。1つは炭酸泉です。その効果には膨大な基礎研究の積み重ねがあって、医学的、科学的にも実証されています。
他に放射能泉、硫化水素泉、食塩泉。食塩泉を除く他の3つの泉質に共通するのはガス。ですから鮮度のよい、つまり湧き立ての温泉を浴びることがポイントになります。ガス分は地表に湧出した途端に、空気中に散逸してしまうからです。もちろん源泉かけ流しでなければ効果は得られないでしょう。
温泉健康楽 第9回 「 予防医学として 」
