”温泉教授”の毎日が温泉 第40回 温泉で自律神経を整え、”免疫力”を強くする

 人間の体には地球2周半分、約10万キロもの血管が張り巡らされている。したがって血液をいかに滞りなく全身に巡らすかが、”健康力“と”美容力”の鍵と言える。本質とは、意外とシンプルなものなのだ。

心身を本来の姿に正す温泉の役割

 昔から「冷えは万病の元」と言われてきた。血流が滞ると体温が下がる。ウイルスや細菌、がん細胞等と闘う免疫システムを始め、代謝システム、自律神経系、抗酸化作用、ホルモン系などは、体温が低いと十分に機能しない。
 温泉にはミネラルや抗酸化物質も含まれているから、体温の上昇が早いだけでなく、浴後の保温力にも優れていることは日本人なら誰もが体感している。実は温泉浴で体温が上昇すると、HSP(熱ショック・タンパク質)というタンパク質が増加して、放置していたらがん化する恐れのあった傷ついた細胞を修復する。
 現代医学は「病気を治す」治療医学である。一方、”予防医学”としての温泉の役割は、「心身を本来の姿に正すこと」、「自分で治る力、即ち自然治癒力を蘇らせること」。「予防に優る治療はない」という言葉は、いつの時代に於いても真理だ。

このコンテンツは会員限定です。無料の会員登録で続きをお読みいただけます。
無料の会員登録
会員の方はこちら
テキストのコピーはできません。
タイトルとURLをコピーしました