「健康長寿温泉」のススメ 第2章第1回 老化、シミ、シワ、及び”万病の元”といわれる活性酸素とは?  ~ 活性酸素とは

酸化ストレスが少ないほど長生きする

 生物は酸素の消費量が多いほど寿命は短くなる。ネズミは「絶えず動き回っている」とのイメージが強いが、事実、小さな体の割には酸素を大量に消費し、3,4年で寿命を終える。酸素100%の箱の中で飼うと1週間で死んだという。
 また狭い空間で飼育したハエ群と広い空間のハエ群とでは、運動量が多くより酸素を消費した広い空間のハエ群の平均寿命は半分以下であった事例が報告されている。体を動かす生き物ほど短命なのである。
 体が大きいほど、酸化ストレスが少ないほど長生きするという相関関係が知られている。ゾウは70年、鯨は100年生きるといわれているし、人間の最大潜在寿命は120年ぐらいと推測されている。酸素の消費量が少なく、酸素の毒性(これからふれる活性酸素)を除去する能力の大きい霊長類ほど老化が遅く、寿命も長い。  20年以上前に、『スポーツは体にわるい 酸素毒とストレスの生物学』という本がベストセラーになり話題となったことがある。「毎朝、汗をかきながらジョギングしている野生動物がいたらお目にかかりたいものだ」という、ぎょっとするような記述があった。運動もほどほどにということだろう。
 日本人の男女の平均寿命の差は7年近くもあるが、それは男性と女性の基礎代謝が関係しているともいわれる。基礎代謝が高いほど酸素の消費量が多くなる。男性は5~10%高いといわれている。また女性ホルモン(エストロゲン)にはSOD(体内にある抗酸化酵素)に匹敵する抗酸化酵素があり、酸化ストレスを抑制することも解明されている。男女間の大きな差にはこれまで日本の女性は社会進出していなかったことも考慮する必要があると思われる。
 昭和30、40年代に未熟児を保育器に入れて高濃度の酸素を供給していたが、網膜剥離症が相次ぎ、これも酸素が原因だと判明した。僅か半世紀ほど前のことである。

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