「健康長寿温泉」のススメ 第5章 温泉浴による唾液の”酸化還元”の変化から、健康度を知る。 第1回 唾液の役割

 身近過ぎるせいか意外と意識されていないのが唾液だろう。本来健康は唾液抜きには語ることはできない。ところが唾液と健康の関係の研究は余り進んでいなかった。予防医学より「お金になる」治療医学を優先するわが国の医療業界では、治療薬の開発を優先してきた。
 そんななか最近、体の健康度を測定したり、自覚症状のない病気を発見する方法として唾液が有効なことが明らかになってきた。この手法は温泉を予防医学に活用する上でも有効と思われる。

1.唾液の役割

 唾液の成分は血液である。血液がそのまま唾液になっているわけではないが、その成分が唾液の成分になっていることから、唾液から血液の情報を知ることは可能なのである。

口のなかの環境を整える唾液の役割

 健康な人の体には1日に1~1.5リットルもの唾液が出ている。これは1日の尿の量にも匹敵する大変な量である。唾液は口の中の唾液腺から出てくる。耳の下の耳下腺、あごの下の顎下(がっか)腺、舌の下の舌下腺が主な唾液腺で、顎下腺からの唾液が全体の量の約70%を占める。次が約25%の耳下腺である。
 よく知られているように、唾液にはアミラ-ゼという消化酵素が含まれているため、唾液の働きは食べ物の消化を助けることと理解されているが、もう一つ大きな役割がある。それは口のなかの環境を整えること。唾液の6つの役割を【図表5-1】で確認していただきたい。いずれも成る程と納得するものであろう。

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