「健康長寿温泉」のススメ 第7章 第7回 女性に人気の”美肌の湯”、炭酸水素塩泉(重曹泉)は活性酸素を抑制できるのか?

7.江戸時代から知られる療養温泉の名湯、霧島の妙見温泉の抗酸化作用を検証する

 霧島山系の石清水を集め、美しい紅葉で名高い新川渓谷を形づくりながら足早に流れる天降川の流域にいくつもの温泉が湯煙を上げる。塩浸(しおひたし)、日の出、山ノ湯、ラムネ、安楽、妙見、和気、、、。塩浸は幕末の志士、坂本龍馬がおりょうとともに滞在した温泉である。日本初の新婚旅行と言われている。

抗酸化作用の強い妙見石原荘の源泉での実証実験

 新川渓谷沿いの温泉は江戸時代から湯治場として知られ、現在でも安楽温泉、妙見温泉は療養、静養の長期滞在客が多い。
 高級旅館で知られる「妙見石原荘」の別館、「妙見温泉 ねむ」で、20人の湯治モニターの協力を得て「4泊5日プチ湯治」の実証実験を行った。
 妙見石原荘には数本の自家源泉があるが、そのひとつ「妙見13号」は「妙見温泉 ねむ」専用の源泉で、平成30年に新たに得られた。掘削自噴泉で、毎分700リットルもの湧出量を誇り、妙見石原荘の他の源泉同様に熱交換器を活用することで、加水、加温無しの源泉100%かけ流しで使用されている。泉質はナトリウム・カルシウム・マグネシウム-炭酸水素塩泉、53.0度。
 次の【図表1】を見るとお分かりのように、赤のドットが青い帯の還元系ゾーンの下方に位置し、非常に抗酸化作用の強い源泉であることが推測できる。プチ湯治モニターには1日に3~4回程度、この湯に入浴してもらった。

このコンテンツは会員限定です。無料の会員登録で続きをお読みいただけます。
無料の会員登録
会員の方はこちら
テキストのコピーはできません。
タイトルとURLをコピーしました