「健康長寿温泉」のススメ 第6章 第3回 日常的に”温泉通い”で野菜不足を解消する

3.日常的に”温泉通い”で野菜不足を解消する

「湯元榊原舘」の大浴場「むらさき」の主浴槽(撮影:松田忠徳)

 俵山温泉や奧津温泉と同じようなアルカリ性単純温泉の榊原温泉(三重県)で検証した、「3か月通い湯治モニター」の結果も報告しておこう。
 【図表1】からお分かりのように開始前からかなりレベルの高いモニター群で、平均でほぼ「適値」にあった。それでもなお抗酸化能が高まったことに注目したい。他の泉質でも同様だったが、温泉は湯質と入浴法によって確実に抗酸化能が高まることを確認してきた。温泉はストレス解消だけでなく、野菜不足解消に役立つのである。
 抗酸化能とは「疾病に打ち克つ力」である。もちろん、ウイルスや病原菌に対する心強いサポーターともなる。
 私どもが行って来た「温泉療養効果」を確認する実証実験は、モニターが特定の温泉施設に宿泊し、その施設で1日3度の食事をとりながら、温泉浴をしたり、散歩、読書などをして過ごす「プチ湯治モニター群」と、仕事、食事、飲酒、喫煙等を含めた日常生活は従来通りで、そこに週に1回、あるいは2回温泉通いが加わる「通い湯治モニター群」に分けて行って来た。
 ここで報告する榊原温泉は三重県津市にあり、「3か月週2回通い湯治モニター」は津市民が主で、他に四日市市や県内の車で片道1時間圏内からの参加者である。自己申告になるが、モニターへの応募条件は、「ふだん温泉に入っていない人」、「通院していない人」であった。

このコンテンツは会員限定です。無料の会員登録で続きをお読みいただけます。
無料の会員登録
会員の方はこちら
テキストのコピーはできません。
タイトルとURLをコピーしました