”温泉教授”の毎日が温泉 第46回 良い温泉とは心の力みが抜けて眠くなる

無垢の温泉と〝無我の境〟で向き合う

 湯は無我にして、天地自然にしたがふもの也―。

北海道・銀婚湯温泉「温泉旅館 銀婚湯」の緑陰の野天風呂「トチニの湯」。 眼下の清流の瀬音に心洗われる(撮影:松田忠徳)

 天地自然のエネルギーによって誕生した温泉は無垢(むく)そのもの。だからこそ、温泉は地表に湧出するとたちまち化学変化を起こし、エイジング、即ち酸化する。
 無垢な温泉に浸かる心の持ち様が大切になる。仏教でいう”無我の境”で温泉と向き合うことが、私の温泉道である。
 無我とは「無心なこと」、即ち「我(が)の存在を否定すること」である。

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