温泉を、極める! 第2回 神道と仏教の「温室経」の教え

 ”湯治”とは、読んで字のごとく「温泉で病気やけがを治すこと」。私自身の経験を元に江戸時代以降の湯治の記録などを読むと、自律神経を整え、免疫力、自然治癒力を高める”予防医学”としての役割も非常に大きかったのではないかと理解している。
 私が子供の頃、よく「去年、登別の湯で湯治しなかったから、今年は風邪を引きやすく、体調が今ひとつ優れない」などという言葉をよく耳にした。これなどは明らかに湯治が予防医学の役割を果たしていた証左だろう。

温泉浴により心の穢れをとり除く〝湯垢離〟

 一方で、心の穢(けが)れを落とす、心を清浄にするという意味合いも、温泉浴、湯治にはあった。わが国固有の宗教神道(しんとう)の”禊(みそ)ぎ”にそのルーツがある。

日本最古の温泉とも言われ、熊野三山詣での”湯垢離”の地として古くから知られる和歌山県・湯の峰温泉(撮影:松田忠徳)

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