”温泉教授”の毎日が温泉 第44回 日本人と”常若の湯”

 洋の東西を問わず、温泉は昔から”若返りの湯”と言われてきた。

温泉の本質を衝いた先人の鋭い感性

 私は日本の温泉を、日本人の精神性も鑑み”常若(とこわか)の湯”、即ち「いつまでも心身共に若々しさを保つ湯」と呼びたい。
 奈良時代に書かれた『出雲国風土記』(733年)に、「一度温泉に入ると綺麗になり、もう一度入るとどんな病も治癒する。これを神湯と言う」と書かれている。
 私たちの先人は1300年も前に温泉の本質を衝(つ)いていて、その感性の鋭さには正直驚かされる。化粧品も薬もなかった時代とはいえ、この表現は決して誇張されたものではなかった。なぜなら令和の今の時代にも、私たちはなおも温泉浴を続けているのであるから。

シミを除去、薄める温泉の抗酸化作用

抗酸化作用に優れた「妙見石原荘」(鹿児島県霧島市)の貸し切り風呂「七実の湯」の入り口(撮影:松田忠徳)

 温泉に入ると、「肌がすべすべになった」というだけでなく、「顔のシミが消えた、薄くなった」、「美白になった」と感じている女性はずいぶん多いようだ。だから特に女性は温泉好きなのかも知れない。
 紫外線などによる活性酸素が原因で、顔にシミ、シワができる。これは”酸化現象”であった。ところが温泉の優れた抗酸化作用には、皮膚細胞の酸化を防ぎ、シミを除去したり、薄めたりする効果がある。
 私は全国のさまざまな泉質の温泉で、入浴モニターによる実証実験を行ってきたが、温泉に入ると「肌に張りが出る」、「肌の抗酸化力が高まる」、「保湿度高まる」こと等々を確認している。

このコンテンツは会員限定です。無料の会員登録で続きをお読みいただけます。
無料の会員登録
会員の方はこちら
テキストのコピーはできません。
タイトルとURLをコピーしました