温泉健康楽 第12回 「 湯治場の内湯と外湯 」

 一昨年の暮れ、山口県長門市の俵山温泉で夫婦ともども7泊8日の湯治をしました。
 童謡詩人・金子みすゞの故郷であるこの町には、他に大規模な温泉旅館が並ぶ長門湯本温泉がありますが、俵山温泉は、山形県の肘折温泉と並んで昔ながらの湯治場の風情を色濃く残す温泉場として知られています。
 さらに言えば、湯治場本来のスタイルが今に伝わる唯一の温泉場と言ってもいいでしょう。
 宿の数は40軒ばかり、いずれも20室に満たない小規模旅館で、そのうち内湯を持っているのは3、4軒のみ。宿泊客は皆、昔のように浴衣に着替えて、外湯(共同浴場)へ向かいます。
 温泉街には3カ所の外湯があります。江戸期から続く「町の湯」「川の湯」、それに3年前にオープンした、露天風呂の他に足湯やペット専用風呂まで備えた「白猿の湯」です。
 「町の湯」と「川の湯」は入浴料340円、「白猿の湯」の方は施設が豪華なので700円。1日に2、3度は入浴する湯治客にはこの入浴料の差はバカになりません。実際、「白猿の湯」の方はほとんどが日帰り客のようです。

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