”温泉教授”の毎日が温泉 第7回 高温泉に恵まれた歴史ある温泉

 平成16(2004)年6月28日、奈良県庁に更谷十津川村村長、田花観光協会長はじめ各旅館の経営者たちが結集し、私の立ち合いのもと報道陣に向かって、「源泉かけ流し宣言書」が読み上げられた。

十津川温泉郷「十津川荘」の河畔の露天風呂
(撮影:松田忠徳)

 県の広報担当者によると、これほどTV局、新聞各社が揃った記者会見は初めてのことだと驚いていたほど、報道陣が押しかけた。地元奈良のTVは全局、大阪のTVも5局も揃ったのところを見ると、源泉かけ流し宣言はメディアにとっても非常にインパクトがあったということに違いない。この宣言は大阪のTV局、新聞社から全国に伝えられた。
 実は私の発案で「源泉かけ流し宣言」が行われることになる1年半前の平成14(2002年)12月上旬に、十津川村で住民を前に私は4時間に及ぶ講演を行っている。
 年の瀬ということもあり私の体は疲弊しており、札幌で2時間の栄養剤の点滴を受けてから、10時間近もかけて十津川村に移動した。その晩はお気に入りの宿「十津川荘」に泊めていただき、新聞の連載原稿を深夜の3時に書き上げ、翌朝、さらに30分の点滴を受けてから、午後からの講演に臨んだことを鮮明に記憶している。
 4時間の講演はその後も何カ所かで行ったが、私にとって初めての長時間講演だったこともあり、忘れられない講演であった。長時間の講演の翌日の朝から午後にかけて、今度は十津川温泉郷の旅館経営者を対象にさらに4時間の講演を行った。
 主催者の十津川村からのリクエストは「全国的に市町村の合併が進んでいるが、十津川は面積が広く、村を一つはさんだ市と合併した場合、村人は市役所へ行くだけで一日仕事になる。財政的に10年近くは現状でなんとか持つだろうから、村内の温泉資源を活用する方法を指南して欲しい」というものであった。

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