前回に引き続き、モンゴルのシャルガルジョート温泉の話である。

過去6年の間に新たな宿泊棟が複数オープンしており、辺境の地にもかかわらず客室の快適性は飛躍的にレベルアップしていた。昔からあった本館の館内も全面的にリフォームされており、正直驚いた。この間、繁昌していたのである。喜ばしいことだ。
地域の雇用・経済に貢献する経営
経営者のチョローンツェツェグさんは、「冷蔵庫の肉を出したことはありません。すべて生肉です」と語る。モンゴルは世界有数の地下資源国だが、もともとは遊牧による酪農国家なので、肉と乳製品が主食だ。日本流にいうと、「冷蔵庫の”鮮魚”は出しません。お出しするのはすべて今朝水揚げした魚介類です」ということになる。
野菜類も、豊富な温泉熱を利用したハウスで1年間を通して自家栽培しており、とり立てのものを提供している。