奈良時代に書かれた『出雲国風土記』(733年)に、「一度温泉に入ると美人になり、もう一度入るとどんな病も治癒する。これを神の湯と言う」と、書かれている。


皮膚細胞の酸化を防ぐ温泉の抗酸化作用
私たちの先人は1300年も前に温泉の本質を見事に衝(つ)いており、その感性の鋭さには驚かされる。化粧品も薬もなかった時代とはいえ、この表現は決して誇張ではなかった。なぜなら令和の現代でもなお、私たちは温泉浴を続けているのだから。

事実、温泉に入ると「肌がすべすべになった」というだけでなく、「顔のシミが消えた、薄くなった」、「美白になった」などと感じている女性は多い。
紫外線による活性酸素が原因で、顔にシミ、シワが出来る。酸化現象である。ところが温泉の抗酸化作用は皮膚細胞の酸化を防いでくれる。全国各地の温泉で実施した私どもの入浴モニターによる科学的な実証実験で、肌の抗酸化力だけでなく、張りや保湿度も高まることを確認している。