温泉にはさまざまな成分があり、それが効能を与えてくれることは誰でも理解しているでしょう。たとえば保温性に優れた食塩泉は、リウマチに効くとか、女性の方なら角質の汚れを取り除く重曹泉が美肌にいいといったことは、きっとご存知のことと思います。
風呂場の脱衣所などに掲示されている温泉分析書には、その源泉に含まれている成分、泉質名、適応症、禁忌症などが記されています。
日本ではヨーロッパのように温泉療法が医療として認められているわけではないので、温泉により疾病や症状が「治る」とは公言できません。
数年前に北海道のある温泉施設で「ヘルニアが100%治る」「治らなければ全額返す」という表示を行い、公正取引委員会に摘発されました。効能を著しく誇張した不当表示、というのが理由です。
温泉健康楽 第24回 「 適応症 」
