< 「ぼっちゃん」の舞台 道後温泉本館ですす払い >

夏目漱石の小説「坊っちゃん」の舞台として有名な愛媛県松山市の道後温泉本館(重要文化財)で、12月4日、年末恒例のすす払いが行われた。1996年から毎年、この日だけ休業して行われている。
すす払いを行ったのは木造3階建ての4棟。事務所の職員ら約70人が、午前7時から畳150枚を運び出し、長さ約6メートルのほうきで屋根のほこりを払った。
道後温泉本館は1894(明治27)年に建設された。英語教師として旧制松山中学に赴任した漱石は、ここに足しげく通ったという。
漱石にちなんだ「坊っちゃんの間」では、小説の登場人物のモデルになった同僚教師の写真にも、ぞうきんがかけられた。
道後温泉事務所の乗松洋さんは、「気持ち良く入浴していただけるようリフレッシュし、お客さまを迎えたい」と語る。年末年始は1日約3,000人が訪れるという。