玉造温泉旅館協同組合が地産地消の創作料理発表会

島根県松江市の玉造温泉旅館協同組合の創作料理発表会が、同市玉湯町のまつえ南商工会玉湯支所で行われた。
同組合の各旅館は、これまで写真映えのする「カニ料理」から抜け出せないでいた。品目が多かったために残飯が出て、残さず食べてもらえる料理の開発が急務だったという。
発表会には、地産地消をテーマに観光客を呼び込もうと調理人たちが腕をふるった25品が出品された。
料理は、スズキ、シラウオ、カモなど冬から早春にかけての地元食材を使い、アイデアと技術を駆使して作られたものばかり。
審査した旅行代理店の担当者など6人からは、「食の安全安心を意識した視点が良い」、「淡泊な食材も工夫次第で魅力が増す」、「もっと宍道湖を印象づけた演出がほしい」、「地酒を意識的に活用すべきだ」などの意見があった。
調理師からも、「地産池消だけでは食材の確保が難しく、実際に旅館で提供するには生産流通体制を整える必要がある」と声が上がっていた。
青砥寛明理事長は、「各旅館とも見事な料理を作ってくれた。地元食材の生産状況を把握し、改善しながら新たな名物料理の商品化を目指したい」と話した。
玉造温泉旅館協同組合では、今後もこの取り組みを季節ごとに行うという。