庄助 
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温泉エディトリアル 第2回

温泉エディトリアル 第2回

 東京駅から長野新幹線で長野駅まで、約1時間40分。通り過ぎた軽井沢駅でアウトレットが建ち並ぶ変貌に驚きつつ、あっという間に到着しました。そこから、飯山線で揺られて約1時間、戸狩野沢温泉駅から車で15分ほどで、野沢温泉に到着です。まずは、野沢温泉旅館組合事務所を目指します。野沢温泉旅館組合が母体となった「野沢温泉源泉かけ流しの会」がこの5月26日に「源泉かけ流し宣言」をすることになっており、私は取材目的でこの古きよき温泉地を訪ねてきたのでした。
 招いてくださったのは、組合長の森行成さん。共同通信社の記者として、海外特派員になるまで活躍されたものの、奥様のお父様、つまり義父である「旅館さかや」前社長が亡くなられて跡を継がれたという変り種の旅館経営者さんです。お会いするのは今回が初めてだったのですが、松田忠徳編集長の「江戸の温泉学」(新潮選書)の「波」(新潮社の書評誌)での書評原稿をお願いした際に会話が弾み、ご招待いただいたというご縁です。ちなみにこの作品、ありがたいことに日経新聞、産経新聞、週刊新潮、歴史読本、朝日新聞、東京新聞……と書評ラッシュになっております。未読の方はぜひ!
 組合事務所に入ると、きらきらと大きな目を輝かせて周囲に説明をしている森さんの姿がまず目に飛び込んできました。こじんまりとしつつ、とても行き届いた印象の事務所では、なにやら怪しげな機械をあやつる人たちの姿が……。いったい、これは?
「まず、測って。それからどこでもいいから野沢のお湯に浸かってきてください。それからもう一度測る。はい、どうぞどうぞ」……威勢のいい組合の方々に言われるがまま、まず測定します。
 これが今回の取材の、私にとっての目玉のORP(酸化還元電位)分析の検査なるもの。腕などの皮膚の一部でphとORPを測定し、その後野沢の湯に浸かってから再び測定することで、皮膚がどれだけ「酸化還元」しているかを知るものなのです。入浴効果が数字で計れるわけです。
 アンチエイジング(抗加齢)医療でもいわれるように、ものがサビるのと同様に、身体も酸化すると老いてしまいます。野沢の温泉には、その酸化を還元させ、老いを防ぐ効能があるということがいえるのです。逆に塩素が入れられていると、この酸化還元効果が失われてしまいます。
 この測定を野沢温泉では組合が率先して、20代から60代の男女20名をモニターとして行い、「自然湧出」の野沢の湯が日本でも有数の効能を持つことを科学的に示したそうです。これほどの大規模な調査はほとんど行われていなかったというのですから、取り組み自体が非常にユニークです。その結果として、自信に満ちた「源泉かけ流し宣言」があるのでしょう。
 さて、最初の測定の後は手ぬぐいを持って街中へ。初めての野沢温泉なので、もうこの時点で私自身はわくわくどきどき。さっそく向かったのは、いちばん近くにあった河原湯です。これが結構熱い……。野沢温泉は80度前後のお湯がこんこんと湧き出ており、結構熱めのようです。
 少し話はそれますが、温泉の温度は行ってから選べるわけではないので、気をつけないといけないなといつも思います。私はついだらだらとお湯の中で寛いでしまうので、高温泉だと気持ちが悪くなるときがあります。特に女性は気をつけたほうがよいかもしれません。男性よりも高温の刺激の影響を受けやすいように思います。時間を調整する自己管理能力の問題ではありますが、寛いでいるとついついおしゃべりに夢中で長居していたり。『25点満点評価つき 温泉旅館格付ガイド』に温度を入れたのはそのためでもあります。皆さんも注意してくださいね。
 さて、私の測定結果はどうなることやら。


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