庄助 
毎日が温泉ログイン

第2回 温泉で世界平和を!?

第2回 温泉で世界平和を!?

「内定ブルー」という言葉があるそうだ。就職活動の時期が早まるなか、大学も4年の声を聞くとすでに3つ、4つと内定を得るケースが珍しくない。憧れの企業に入社できることが確実になり、もう後は心配ないと安堵できるはずが、“でも果たして、自分の進む道はこれでいいのか”と悩み、気分が沈む。結婚を控えた女性が、幸せを感じる一方で不安に襲われるマリッジブルーに喩えたものだろう。
 就職氷河期と呼ばれた世代からみればなんとも贅沢な悩み、あるいは何ごとにも勇気をもってぶつかれない今の若者の性質か、とも勘ぐりたくなるが、いずれにせよこれは、主に首都圏の話。北海道の“首都圏”である札幌でも、景気が上向いたなどという実感とはほど遠く、有効求人倍率も0.55と全国平均の0.98を大きく下回っている(平成19年8月現在)。
 
 そんななか、経済的な効果への期待を込めてすでに話題沸騰、となっているのが、平成20年7月に予定されている北海道洞爺湖サミット(主要国首脳会議)。北海道が全国に、世界に誇る温泉地での開催ということもあり、地元洞爺湖町をはじめ伊達市、豊浦町、壮瞥町など周辺市町村ではさまざまなイベントやクリーンアップ作戦などをスタートさせている。
 明治43年の有珠山噴火に伴う地殻変動により湧出し、湖畔の優れた景観も手伝って道内でも有数の温泉地として賑わってきた洞爺湖温泉。平成12年3月から4月にかけて発生した、同じ有珠山の噴火によって大きな被害を受けたが、復興が進み、客足も戻りつつあるなかでのサミット開催だけに、地元のみならず、北海道としてもこれを大きな追い風にしようと意気込むのも無理はない。

 メーン会場となる高級リゾートホテルは、洞爺湖を一望する絶景のロケーション。北海道らしい、というよりも日本離れした胸の空くような景観を、きっと各国の首脳は楽しむに違いない。山海の幸が揃い、気候も最適。おまけに、都市部のような厳戒態勢を取らずとも警備が容易とくれば、リラックスして議論も進むのではないだろうか。
 せっかくの温泉があるのだから、いっそ湯に浸かりながらの会合、というのはどうだろう。欧米の諸氏は、日本流の裸のつきあいには多少、抵抗があるかもしれないが、似合いもしない民族衣装で記念写真、というよりはよほど気が利いていると思うのだが。その心地よさを“発見”して帰ってもらえば、日本の温泉の株もあがるというものだ。
「皆さん、そろそろ、核開発は止めませんか?」「そうですね、何だかバカらしくなってきましたね」
 心と身体が癒されれば、無用ないがみあいなどなくなる、と考えるのは楽観過ぎるとしても。

トップページ 通信販売法・個人情報の取り扱いについて サイトマップ お問い合わせ
Copyright(c)2011 mainichiga-onsen.com All rights reserved.
会員登録ログインログアウト会員情報編集ログアウト