有馬温泉でホタル幼虫の放流会

兵庫県有馬温泉の旅館や飲食店などが「有馬温泉ホタル幼虫放流会」を結成した。
有馬川付近で毎年6月ごろに見られるホタルの数を増やし、地域の環境保全に貢献するとともに、観光客に楽しんでもらうのが狙いだ。有馬温泉の名物としたいという。
昨年5月、7つの旅館と飲食店などが同会を結成した。夏にはゲンジボタルの成虫を捕まえて産卵させ、約1万匹の幼虫をかえした。
メンバーは、それぞれの店や旅館に展示水槽を置き、ホタルの一生や会の趣旨を説明したポスターも掲示した。水槽に目を留めてもらうために、自然の川の雰囲気を出そうと、川で取った藻を入れた。
しかし、放流が近づき、メンバーが水槽をあらためて確認すると幼虫はほとんどいなくなっていた。
同会発起人でそば店店主の北村忠敬さん(64)は、「藻に付いていたミズムシが幼虫を食べてしまったようだ」と落胆する。生き残ったのはわずか20匹だったという。
同会では残った20匹を、有馬川に放流。そば店でアルバイトをしている堂加佳宏さん(21)は、「今回は初めてなので失敗だった面もあるかも。でもいつか、有馬で多くのホタルが見られるようになれば」と明るく語った。
他のメンバーも、「有馬の名物は、あせらずじっくり育てる」とおおらかに構えている。