庄助 
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The松田本 第三回『温泉教授の温泉ゼミナール』

温泉の現状に警鐘を鳴らし、温泉との接し方を
指南する『温泉教授の温泉ゼミナール』

「当宿のお風呂は源泉100%かけ流し、加温・加水などはしておりません」
 雑誌などの広告や自前のホームページで、こんなアピールを積極的に行う旅館やホテルが増えてきた。特にここ2、3年のことだ。源泉の湯が直接、浴槽に注がれ、静かに溢れ出る。身体を湯に沈めると、それは勢い良く流れて湯気が立ちこめる。肌が湯の温度になじむにつれ、心地よさが満ちていく……。
 温泉とはそういうもの、その爽快感を求めて遠路はるばる山の湯、渓谷の湯に向かう。それが当然のことならば、わざわざ“かけ流し”を謳う必要はないはずだ。ところがあえて表記しなければ、これから予約をしてもらうお客さんに納得してもらえない。実際に、そんな不安を抱かざるを得ない“事件”が立て続けに起きている。
 なぜ、こんなことになってきたのか。6年前に発刊され、日本の温泉の現状と温泉の見方・選び方を指南した本書には、そのすべての答えが凝縮されている。

----発刊当時の帯に「誰がホンモノの温泉を殺すのか!?」というショッキングなコピーがおどっていますね。

松田 ホンモノの温泉というのは本来、論理矛盾です。日本語としておかしいんです。自然に湧き出てくる温泉にホントもウソもないわけですからね。ところが、実際にはその自然の温泉とは似て非なるものが跋扈する現状があった。しかもそれはすべて、人為的なもの。このままでは本来の、つまりホンモノの温泉が駆逐されてしまう、という警鐘を鳴らしたつもりです。

----ホンモノではないニセモノ温泉が増えてきていたというわけですか?

松田 ニセモノというのは少し違います。今から4年前に発覚した、愛知県・吉良温泉の温泉偽装事件。10年以上も前に温泉が枯渇したにも関わらず、水道水を沸かして提供していたというものです。これは明らかなニセモノ温泉で、事件としても悪質ですが、本書の執筆にあたって私が大きな危惧を抱いていたのはもっと複雑な現実です。本物か偽物かという視点では捉らえきれない温泉、私はそんな温泉をマガイモノと称しました。その反対語として同じく片仮名でホンモノ。そこには、本物も危うい状況にあるという...

聞き手:塚本 尚紀


■温泉教授の温泉ゼミナール
著者:松田 忠徳
光文社新書/206ページ
ISBN:4-334-03120-X
発売日:2001/12/20
価格:714円(税込)
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